チェルノブイリ森林火災続報。まだ4箇所で泥炭がくすぶっている模様なのだが、そもそも泥炭って何?

 こちらの記事によると、チェルノブイリ原発近くで再び発生した森林火災は、すでに延焼食い止めは出来ているようだが、泥炭がまだくすぶっており、消火活動継続中らしい。

 ウクライナ非常事態局のサイトに6/30時点のであるが、英語での説明が出ている。

Information about the ignition of dry grass on campus forestry “Chornobyl Forest” (As of 7:00 July 01)

 ところで、時々、ロシア・ウクライナ関連の話題で出てくる「泥炭」だが、私は「これが泥炭です」という風に言われて見せられた記憶はなく、実際の泥炭地の上を歩いたことがあるのかもしれないが、いまいちイメージしにくい。ググるとまず「泥炭とは、枯れた植物が長い間、あまり分解が進まずに堆積したもの」という説明が出てきて、ふむふむ、思ってたのと違うわ、と冷や汗をかいたところで、さらにこちらのサイトにある「日本の泥炭地」という地図を見ると、北海道に泥炭密集地域があり、やはり、寒冷地特有の地質ということのようだ。

 ロシア語の泥炭 “торф”でイメージ検索すると、ああこういうもんか、というのが多少理解できる。

 画像検索結果に土壌をレンガぐらいの大きさに切り出している画像が出ているが、このように切り出して燃料としても使われているらしく、Wikipediaには「日本ではニッカウヰスキーが自社使用のために石狩平野で採掘を行っている」とある。ただし、こちらでは以下の様な説明があり、今は輸入してるとの話も。

竹鶴政孝氏は北海道にはピートが豊富であることから石狩平野の所有する土地から掘り出して国産ピートを使用していました。しかし、品質の安定化の問題や掘ればいくらでも適したピートが出てくるスコットランドとは違うので暫く前にスコットランドからピートを輸入することとなりました。

 ググって最初に出てくる泥炭とは?という日本技術士会北海道本部のPDFを見ると、「北海道には泥炭のできやすい気象条件がそろっているので大規模な泥炭地が分布」とあり、泥炭地盤で道路の地盤沈下が発生するなど、北海道開拓は泥炭との戦いの歴史でもあったことが分かる。

 というわけで、泥炭について、ひと通りの知識を得たわけだが、かように、燃料として使われるほどのものがそこいら中に層として横たわっているような土壌で雨が降らない日が続くと乾燥してちょっとした火の不始末で大規模な山火事になってしまう、というのがおぼろげながらわかった。今回のも、原因は火の不始末って話が出てたが、例によってタバコのポイ捨てが着火源になったのかもしれない。

 チェルノブイリ被災地では多くの人にタバコを吸う習慣があり、携帯灰皿持参してる人なんて見たことはなく、吸い殻が落ちているのもよく見かける。なので、今後もこうした火事は当面はなくならないだろうな。。。


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