家庭菜園始めたが、出遅れたためか、発芽率がよろしくなく、さらに獣害対策も未完了でいくら時間があっても足りない

 昨日、近所のいくつかの畑がイノシシにやられた。金網で囲い、さらに上から網をかぶせてあったにも関わらず、ジャガイモの畑が見るも無残に全滅していた。

 うちの集落は山の中にあるようなものなので、獣が侵入してきた、というより、我々が彼らの住処に侵入してきた、と言えるのかもしれないが、なかなか上手に住み分け、というわけにはいかず、皆、頭を悩ませている。

 私も畑の真似事を始めてしまい、ここのところ、太陽が出てるうちは、ほとんどの時間を畑仕事にとられる始末で、その中でも面倒なのは獣害対策。作物の育て方もおぼつかないのに、そちらに力点を置く前に、まずは獣害対策をやらないとだいたいやられてしまうため、なかなか苗の世話にまで手がかけられず、ちょっと困っている。

 「芽出し」という作業があって、あらかじめ種から芽を出しおいてから畑に植えることなのだが、私などは面倒なので、畑に直播きすることが多い。しかし、発芽や生育に適した気温というのがあって、私は今年も遅れて始めたこともあり、あまり発芽率がよくない。それでも、いくつかの種は発芽してるので、ダメ元で育たなければ、また別の種を蒔けばいいや、ぐらいの気持ちでやっている。

 初心者は「間引き」に抵抗があるもので、せっかく発芽したのだからなんとか育てたい、なんて思ってしまう。去年はひまわりは発芽したのはすべて育てたが、やはり、育ちが悪かった苗は最終的に種がほとんど取れなかったのが結構あった。一度、こうして、自分でいろいろ経験してみると、間引きする理由が体得できる。そういうわけで、間引きはもう躊躇なくできるようになったw

 今年は「ごく小さい畑」「小さい畑」「そこそこの大きさの畑」の3箇所を苦労して開墾して始めた。「ごく小さい畑」は家の裏にあり、そこは四方を家に囲まれているため、時間・季節で複雑に日光量が変化し、なかなか育ちにくそうだが、去年はディルやイタリアンパセリ(要するにウクライナのウクロップとペトルーシュカ)はちゃんと育ったので、それなりに育てられるのではないかと思い、いろいろと種を蒔いてみたところ。「小さい畑」は立地上、午後からは日が当たらないのだが、菜園では朝の光の方が大切、って話を聞いたので、ものは試しと開墾して幅1mで長さ250cmぐらいの長さの畝を4本作って、輪作していこうかと思っている。「そこそこの大きさの畑」は元水田なので、日当たりは悪くないが、やたらと粘土質であまり土質はよくない。そういうわけで、粘土質にあった里芋なんかを植えてみたところ。

 しかし、出遅れたためか、全然芽が出てこないのが多く、こういう失敗を重ねて、もし来年も出来るのであれば、もう少し早めに始めなあかんなぁ、と思ったりしている。

自伐型林業研修会に行ってきた

 前々から自分の住む自治体で自伐型林業についての研修会をやってて、参加したいと思っていたが、この土日空いていたので参加してきた。

 ちょうど、こちらのNHKのサイトで自伐型林業についての連載記事が始まっていたので、詳しくはそちらなどを読んでほしいのだが、自伐型林業とは簡単にいうと、従来の大型重機を使った大規模林業ではなく、ごく小規模で副業レベルの収入を目指した林業で、自分で伐採して市場に売りに行く、というもので、前々から気になっていた。

 私自身は近所のおっちゃんと一緒にごくたまに山に入って下草刈りや枝打ちの真似事をする程度で、林業で収入など考えたことはなかったのだが、今現在、祖父の世代が植林した山が放置状態で荒廃していて、前から何とかしたいけど、どうしたらええんかいなー、と思っていたのだった。

 日本で林業が衰退した理由はいろいろあるだろうが、木材価格の下落が最大の要因だろうとは思う。あと、林業というのは、最たる3K職場で、特に危険性は全産業の中でも鉱山業と共にダントツでトップを独走しており、これも若者がやりたがらない理由の一つなんではないかと思う。

 厚労省のサイトに平成8年~平成23年の産業別死傷年千人率というのが掲載されているが、この15年の間でも全産業で3.4から2.1に下落する中、林業は30弱という全産業の10倍以上の値で高止まりしている。ちなみに鉱山は33から24に下落しているので、林業の特異性がわかる。とにかく、危険な仕事といっていい。そして、その危険性に見合った収入が得られるならともかく、決してそういうわけではないので、今時山に入るやつはアホ、とまで言われる始末なのだ。

 祖父の日記をちらと見たことがあるのだが、「今日も下草刈り」みたいな記述が毎日のように出てくる。当時は草刈機もなく、大鎌で刈っていたはずで、木をまっすぐにさせるための枝打ちなどもやっていて、そうやって祖父母世代が次世代のために苦労に苦労を重ねて守ってきた山を荒廃させているのは気分のいいものではない。しかし、山に入っても収入にならないので……という状態が続いていたのだった。

 こうした状況で多くの集落では森林組合などに委託する形を取っていて、個人個人が山に関わることはほぼなくなっていたのだが、ここに来て、自伐型林業という新しい形態が生み出され、今全国に広がりつつあり、うちの自治体でもこの流れに乗り、すでに何度か自伐型林業講習会が実施されている。

 今回は何回目か、ということで、参加者は以前よりは少なく、参加者としては実技で多く作業ができるし、質問も多くできるので、ラッキーだった。土日の二日間に渡り、朝8時から17時までみっちりと座学と実技の講習が受けられた。

 座学は主にチェーンソーの扱い方と危険回避についての勉強で、今までちゃんと学習したことがなかったので、大変有益だった。講師は実際に林業に携わっている方で、テキストにはこのように書いてあるが、実際はこうした方がいい、みたいな話もあり、みよう見まねでやっていた私からすると、なるほど、という事柄が随所にあって、何かと腑に落ちた。

 実技は実際にチェーンソーを使って、丸太を切ったり、二日目の最後には実際に講師の指導の元、立木をチェーンソーで切り倒すところまでやらせてもらった。今回参加したことで、いきなりバンバン切り倒せるとは思わないが、なんとか、自分でも伐木できそうかな、と思えるようになった。特にロープワークが大切であらかじめ倒す方向を決めてロープで引いておくとまず間違いなく、倒したい方向に倒れる、ということがよく分かった。

 私はマイ・チェーンソーすらもっていなくて、これから林業に携わるかどうかまだ決めかねているが、近くに一緒にしてくれる人がいるなら、始めてもいいのではないかと思い始めている。山仕事は危険であるため、山には一人で入るものではない、と言われていて、私は一応それを守ってきたが、そんなことをゆうてたら、全然山に入らなくなるので、伐採以外の仕事は一人でも何とかなるんじゃないかとも思えてきたこともあり、まずは現状確認がてら、山に再び入ってみるかな、と思っている。

 山仕事のための道具を揃えるのにそれなりの出費は覚悟しなくてはいけないので、そこら辺を自分の中で整理して、じっくりと検討していきたい。

自伐型林業_チェーンソー練習
丸太をチェーンソーで切る練習。ただ上から下に切るだけではなく、真ん中から切る「突っ込み切り」などもあり、いろんな切り方ができることを知った
自伐型林業_初めての伐採
初めて伐採した木。初めてにしてはまあまあ?
自伐型林業_自撮り
初めて伐採した木の前で自撮り

家庭菜園事始め

 ここのところ、週末は家庭菜園に時間を割かれている。去年、ひまわりを育ててみて、なんとか採種までいったのだが、同時に育てたトマトやナスはあまり実をつけず、その実も小さかった。ほとんど前知識なく適当にやったこともあるが、いろいろとよくないことを知らないうちにやってたようだ。(たとえば、草をすきこむとか、肥料を適切に与えなかった、水やりしすぎた、など。)

 そういうわけで、ちょっとした悔しさもあって、今年、ひまわりもやるが、野菜を何種類か育ててみようと一念発起し、小さな畑だが、ちゃんと計画をして家庭菜園やってみようと思いたった。

 去年はウェブでその都度検索して、というやり方だったが、今年は近場の本屋にまず行って、本を買い、一から一通り勉強することにした。私が買ったのはこの「これならできる!自然菜園」という本。

 子供と行ったため、あまり選んでいる時間はなく、店頭に平積みにしてあった本のうち、情報量が多そう、というのが選んだ第一の理由だったが、この本はいわゆる「自然農」の本で、不耕起栽培メインの本だった。

 一応、福岡正信、川口由一といった著者の本はなぜか家にあるのだが、具体的にどうやるのか、結局のところよくわからないし、また時間も手間もかかりそうで、なんとなく敬遠していて、まずは今、広く行われているやり方でやってみようと思っていたのだが、この本を指針にすると、いきなりそれから外れることになる。結構迷ったが、基本的にはこの路線で行くとして、ただ、あまりこだわりすぎずに、アバウトにやる、という方針でいくことにした。この本では化成肥料は一切使わないし、酸性土壌の矯正はもみ殻くん炭が使われるが、私はせっかく去年買ったのがあるので、化成肥料も使うし、もみがらも今からの入手は困難なので、苦土石灰を使った。

 ちなみにもみがらはここらでは、最寄りのライスセンターに余るほどあり、9月頃に袋を持っていくともらえると聞いたので、今年は貰いに行こうと思っている。

 というわけで遅ればせながら始めたのだが、畑の基本は土づくりから、というのは、鉄則中の鉄則のようで、まずはそこから着手したものの、週末ごとに時間をかけてやってるが、まだ終らないのだった。

 なぜこんなに時間がかかるのか、というと、まずゴミやら石が多く、その除去に半分以上の時間を取られている。ゴミといっても、農業資材の切れ端的なのが多いが、中になぜか瀬戸物やガラスの破片なんてのがあり、見つけ次第、取るようにしている。

 また、当地では獣害対策をしないと全部持って行かれてしまうので、それにも時間を割かれている。去年は面倒なのでしなかったし、今年もするつもりはなかったのだが、ちゃんとやろうとすると、さすがにこれは取られてはかなわんな、と思うようになり、後から取り付けた。(これも未完了なのだが。。。)

 性格上、ちゃんとやりたくなるが、時間がいくらあっても足りないので、今年のモットーはとにかくアバウトに、それらしいのができたら上等!、ぐらいの気持ちでいくことにした。あと、いずれこの地から出て行くことになるので、たまに来て世話を少しすると育つような作物がどれなのかを知っておきたい、というのも、今年のモチベーションとなっている。

 畑をやり始めるとしなくてはならないことが次から次へとやってきて、せなあかんことがますますできなくなるので、困っているが・・・、せっかく田舎に住んでいて、土地はいくらもあるのにもったいないなぁ、と前から思っていたこともあり、やっと自分的に「機が熟した」のかと思っている。一過性のマイブームにならないことを祈りたい。