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ロシア語由来の言葉「コンプロマート(kompromat)」とは

 「コンプロマート」というロシア語起源の単語をかつての「ペレストロイカ」よろしく日本語記事で見かけるようになった。

 日本語Wikipediaにはまだ「コンプロマート」の項目は作成されていないが、現在、英語記事kompromatなどヨーロッパ言語を中心に12言語で記事が作成されている。

 この言葉はロシア語だと「компромат」で「компрометирующий материал」の短縮形。「…の名を汚す、…の名誉を毀損する」を意味する動詞компрометироватьの能動形動詞現在КОМПРОметирующий+資料を意味するМАТериал(material)という二つの単語から形成されている。

 昨今の情勢からトランプ大統領の評判を落とすような情報をロシアが握っており、それを指して「政治的弱み」という意味でコンプロマートという言葉が使われることが多いようだ。

 英語記事でA Russian Word Americans Need To Know: ‘Kompromat’ (アメリカ人は”コンプロマート”というロシア語単語を知る必要がある)というのがあり、プーチンがコンプロマートを利用してエリツィンから信用され大統領になった過程などが説明されている。

 この記事でも記載されているが、ロシア語サイトでそのものずばりのkompromat.ruというサイトがあり、見てみると昔ながらの作りとなっているが、今も投稿がなされており、例えば最新記事でいうと「映画監督のアレクセイ・ウチーチェリが100万ドルをカバンに入れて持ち出した」というのが2/10投稿の記事として出ていた。

 ちなみにこのサイトは政権寄りのも反政府寄りのもいずれも掲載する方針のようで、純粋にビジネスとしてやっているとのこと。

 個人的には、日本の政治家がアメリカにこうしたコンプロマートを握られていて、アメリカ属国状態が敗戦後ずっと続いているのではないか、と思うことがある。日本はこうした情報戦が得意でないといえるが、こうした面で内外とも情報監視強化の方向に進むであろうと思われる。そうした状況にあっても、萎縮せずに情報発信できるよう、情勢を注視していきたいところ。