ピロリ菌除去に成功したが、「体内の細菌バランスを崩すおそれはないか」との指摘を受け、ググってみると、確かに以下のような懸念があることを知った。
除菌治療後に直近で起こりうる一番大きな問題点は逆流性食道炎の増加です。ピロリ菌感染が胃食道逆流症に抑制的に働いている事は世界的に常識で、特にアジア人ではその傾向が強いといわれてます。現時点では日本での除菌後の逆流性食道炎のリスクに関しての検討はありませんが、台湾のデータでは除菌によって逆流性食道炎の罹患率が14%から28%へ倍増したとの報告もあります。
もともと愁訴(症状)が無い、あるいは胸焼けが強い人、それに非常に程度の軽い慢性胃炎の持ち主にピロリ菌存在を指摘された人に、除菌後もっとも多い愁訴は強い胸焼け感が発生してくることです。ピロリ菌は胃液中の胃酸を必要として生きています。それを消滅させれば、その胃酸がそのまま胃に存在し、胸焼けを生じさせる訳です。
元々胃酸過多気味なのだが、ピロリ菌除去後、症状が悪化した、という実感はない。とりわけ快調になった、とも、悪化した、とも感じず、ともかく将来的な胃がん発生確率を予防出来たかのでヨシとしよう、というところで。いろいろ勘案するに、保険適応疾患以外で無理に除去するほどではないが、保険適応疾患で医師が勧めるのであれば除菌を検討すればよいのではないだろうか。
実際にピロリ菌除去でどの程度胃がん発症が抑制されるのかはまだ明らかではないらしいので、どうしても必要な治療というのではなさそうであるが、やるかどうかは各個人の考えで決めればよいかと思う。私は胃の痛みをよく感じる方で、やってみる価値はあるという動機付けがあったので、医師の勧めもあり、あまり考えずにやることを決めましたが。