宮古島旅行記(その1)~現地の人の話を聞くなどして思ったこと~

 子供が3歳未満の場合、国内線は無料、ということで、今のうちに国内遠出をしておこう、ということで、嫁さんのマイルを使わせてもらって沖縄の宮古島に行ってきた。

 ちなみに、関西からは今年からANAが宮古=関西空港線を通年運航し始めたようで、人気が出てきているようだ。

 さて、いつものように、ほとんど前調べせずに到着し、ひとまずレンタカーを借りようと雑誌に出ていた地元系らしきところいくつかに電話をしたところ、今日借りられる安めの車が見つからず、困ったことになったなぁ、としばし空港到着出口で佇んでいた。大手系は下手すると料金が倍するのでこれは避けたい。案内カウンターに行ってみると、雑誌には出ていなかったレンタカー会社のチラシがあり、電話をかけると借りられるという返事。軽自動車を借りることにし、料金も3日で12000円と格安で二つ返事でOKした。ちなみにレンタカー会社は宮古島ソラレンタカーというところで、若い地元の方が経営しているところでした。チャイルドシートも無料貸出で助かりました。

 注意点を聞くと、宮古島では「車の飛び出し」が結構あるとのことで、田舎でそういうのはあるあるなので、まあそんなに気にしなくてもいいだろうと思っていたが、実際に3回ほどそういう飛び出しに遭遇し、うち1つは暴風雨時の見通しの悪いところでの飛び出しでかなりやばかった。そうした運転の多くは高齢者の軽トラだったりするが、そのヒヤリハット後は前後に車がなくても飛ばさないように注意して運転した。

 沖縄には本島や石垣島などには行ったことがあるものの、宮古島には石垣-本島間のフェリーで夜に寄港した時に上陸してヤギ汁を食べて以来なので、ほとんど初訪問みたいなものだった。どういう島なのかほとんど知らなかったが、レンタカーで3日回ることで、本島や石垣島とは違う側面があることを多少は理解できたと思う。

 一通り回って思ったのは、本島や石垣島だと存在する山がちな部分がほとんどなく、多くの土地が農地や住宅地として利用されている、ということで、沖縄の離島の人口密度ランキングを見ると、宮古島は沖縄本島以外の島の中でナンバーワンとなっているように住環境としてはよいのだろうと思う。また、近年は内地からの移住者も増加傾向にあるのだとか。本島や石垣だと数百mの山があるが、宮古島の最高標高は115mで全体として平坦であり、一度水没したことがあるためか(諸説あり?)、ハブが生息していないという点も、移住者にとって魅力的なところなのだろう。

 レンタカーで回るとわかるが、農地の多くはサトウキビ畑で2mを超える大きなサトウキビがあちこちで風に揺られているのを目にしながらの旅行になる。地元の方に話を聞いて初めて知ったのだが、サトウキビは植えてから1.5年で収穫するらしく、ある畑は今年収穫、別の畑は翌年に、などという風にして、収入に偏りがなくなるようにしているそうだ。

サトウキビ畑、収穫前と収穫後
サトウキビ畑、収穫前と収穫後
耕うん機でサトウキビ畑を耕す
耕うん機でサトウキビ畑を耕す

 サトウキビ以外にも、タバコなどの栽培もなされているが、サトウキビよりは難しいらしい。10年ほど前からマンゴーが特産品になりつつあり、ビニールハウスがあちこちに建てられている。なお、年間をとおして温暖な地域であるため、ハウスは温度維持のためではなく虫よけのため、とのこと。

タバコ畑
タバコ畑
タバコの葉。一見、葉野菜にしか見えない。
タバコの葉。一見、葉野菜にしか見えない。

 若い人向けの仕事としては、やはり農業は大変な仕事であり、大学に進学する若者は島を出て主に関東や関西の大学に行き、そのまま帰ってこないことが多く、観光業も有力な仕事ではあるものの、内地の人間の方が商売上手な面があり、地元の若者の雇用の受け皿として機能していない面もあると聞いた。私の地元同様に地方の過疎化は日本全体の大きな問題となっていて、今後どうしていくのかそれぞれがよく考えて動いていかないといけない。

 行ってみて思ったのは、イオン系列のマックスバリュが2店舗もあったり、西松屋なども進出していて、買い物にはほとんど困らない、ということ。地元系総合スーパーのサンエーにも行ったが、こちらも品数が多く、賑わっていて、宿は島内では中心部から外れたやや辺鄙なところだったが、車があれば困ることはない。こうした状況になったのは、ここ10年ほどのことのようで、一昔前の高校生はお気に入りのスニーカー一つ買うために、わざわざ本島までフェリーで行っていた、とのこと。

 一応、スーパーでなくても、地元系の小さな商店はそこここにあるが、値段が高めになることがあるので、旅行者は使い分けが必要かも。車があるとなんとでもなるが、車がない場合は中心部に泊まった方が無難かもしれない。

沖縄のヒマワリ畑
沖縄のヒマワリ畑

(つづく)


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