先日、私の住む自治体で「プレミアムお買い物券」なる代物が発行されるので、ついては、ある期間(確か4日間)の間に現金10000円を握りしめて、ここに来やがれ、という案内が来た。案内文によると10000円の現金を持って行くと12000円分の商品券に交換されるとのこと。私はこうした小手先のお得感を演出するだけで様々な政治の根本的諸問題の解決にまったく寄与することのないバラマキ政策にはまったく賛同できないので、自分には関係ない話だと一瞬思ったが、「子育て応援券」なるものもついていて、それは子ども一人につき2000円(3人目からは4000円)とあり、10000円分で14000円となるわけで、政策には反対だが、子どものために、という大義名分が与えられてしまったので、もらえるものはもらっておくぞ、と取りに行ってきた。
私の場合、「子育て応援券」の案内のためか郵送されてきたが、案内は全員に送られたわけではないようで、知らない人は知らなかったのではないか。あと、交換期間も限られ、結局、時間も懐も余裕のある高齢者が多く列に並んでいた、なんて話も耳にしたが(真偽は知らないが)、結局、耳ざとい人が得をする仕組みになってしまっている。普段仕事や子育てで忙しい人はこういう手続きにすら時間を割きたくないのが実際のところで、「子育て応援」を謳うなら、こういう行政的には「やったぞ」と言い訳になるような企画でなく、少子化の最大の問題である「将来不安解消」のために、もっと実効性のある、息の長い企画を立ててほしいもので。
一応、曲がりなりにも「地方創生」名目だからなんだろうけど、この商品券は全加盟店共通のと中小加盟店専用券が半々になっていて、面倒なんでいつものスーパーでの買い物で利用してしまおうというような利用のされ方は防がれてはいて、疲弊する地方の中小企業にお金を回そうという方向性があり、その部分だけはこのまったく賛同できない政策の中でしょうがないから乗ってやろうかと思わせたところで、結局、私は値段的にちょうどいいというのもあり、地元系の子ども用品店で三輪車を買うことにした。西松屋とかだともっと安くで買えるんだろうけどねー。
私のこの使い方がまんまと政策に合致しているのは、正直気分のいいものではないが、こうして地元系の店で買うきっかけを与えたのは確かではあり、基本的に今の政権与党の政策には反対ではあるが、こうやって適当なところで折り合いをつけながらやっていくのが人生というものではないのかな、と。
こういう場合にも徹底的に批判的行動を示すべき、という考え方もあると思うが、実際のところ、政権に批判的な皆さんはどんな購買行動を採っているのか、ちょっと気になった。そもそも買わない人が多いのかな、やっぱり。