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1971年滋賀県大津市生まれ。大阪外国語大学ロシア語科除籍。IT業界で働きつつ、2006年よりチェルノブイリ被災地で「ナロジチ再生・菜の花プロジェクト」、被災者互助団体「ゼムリャキ」を取材。

土人について

 沖縄での機動隊員による土人発言が物議を醸している。

 この発言自体が沖縄への差別意識の現われであり、こうした発言自体許されないと思うが、私が違和感を覚えるのは、この機動隊員を何とか擁護しようとする動きが政治家の間で見られたことで、どういうことなのか、と測りかねている。例えば、以下の記事など。

大阪知事、「土人」発言の機動隊員に「出張ご苦労様」
「土人」発言、鶴保沖縄相「間違いと言う立場にない」

 土人といえば、浅田彰がかつて天皇崩御の際に「連日ニュースで皇居前で土下座する連中を見せられて、自分はなんという『土人』の国にいるんだろうと思ってゾッとするばかりです」と述べたことがあるが、彼らに共通するのは、自分が土人ではないという立ち位置で発言している点で、さらに発言主体の多くが関西人である点にも注目したい。

 かの大阪府の機動隊員がどこの出身か知らないが、話している関西弁からおそらくは大阪か大阪周辺だろう。また、松井大阪府知事も鶴保沖縄相も大阪出身のようであるし、浅田彰は生粋の京都人だ。彼らは関西の都市部の人たちで、自分たちがゆめ土人の側にいるとは考えていないのであろう。

 「土人」発言は何が問題なのか 大阪で沖縄女性らが見せ物にされた人類館事件という記事によると、大阪でかつて「7種の土人」として、沖縄やアイヌなどの人々が展示されたことがあるとのこと。

 私は京阪神の都市部出身の人たちと話していて、自分がむしろ「土人」寄りの人間であることを感じざるを得ないときがある。土人と言われる側はやはりこの言葉が上から下への目線でなされていることが分かるので、気分のよいものではない。

 土人とは元々「土地の人」ぐらいの意味だったようだが、明治時代にアイヌへの同化政策として制定された「北海道旧土人保護法」という法律の名称にもあるように、明治期の文明開化の恩恵を受けていない人々=未開の人々という意味付けがなされたようで、今や元の意味から転じて「未開地域の原始的な生活をしている住民を侮蔑していった語」という意味をも持っており、不用意に使うべきでない言葉となっている。

 件の機動隊員は記事によると「(抗議する人が)体に泥をつけているのを見たことがあり、とっさに口をついて出た」と述べているそうで、「侮蔑的な意味があるとは知らなかった」のだそうだが、そんなわけないやろと思いつつ、カメラの前で堂々と述べており、ここまで強い反応が来ることは予想していなかったのであろう。

 朝日の記事で中川淳一郎という人が「『土人』という言葉はネット上で沖縄と福島の人に対して使われることが多い」と述べている。2ちゃんねるなどでそうした書き込みがいくらかあるのであろうが、ネットスラングでは自分たちとは違う文化圏で文化的でない振る舞いをすると彼らが思う特定の地域の人々を土人と名指す傾向があるのではないかと思う。

 ちなみに、私はネットスラングに通じているわけではないが「福島土人」でフレーズ検索すると、今日時点でせいぜい9440件であり、沖縄土人の119000件を大きく下回っていることは指摘しておきたい。さらには「大阪土人」は29800件で、むしろ福島土人より多いことも指摘しておこう。ついでに、「滋賀土人」は868件で、関西圏では馬鹿にされがちな県であるが、要するに関心の外にある地味な都道府県はこうした侮蔑対象にも上がらないってことのようで。

 かつて、夏目漱石は「現代日本の開化」という題目での講演で当時の明治日本の文明開化を「皮相上滑りの開化」と述べた。英国帰りの漱石の目には文明開化したとされる日本がただ上っ面だけ開化したように見せかけているだけで、いわば日本は未開の国なのだと述べたと言ってよいだろう。

 あちこち話が飛んでしまったが、要するに私が述べたいのは、いつもの話になるが、明治の文明開化が「キリスト教をバックグラウンドに持つ先進文化への同化」だったとすると、全く別の文化圏に属していた当時の日本には土台無理な話だったのであり、明治の文明開化から一世紀半を経た今、そうした方向性の限界が見えつつあるのではないか、という話。

 そして、土人についていうなら、現代にあっても、明治期のお手本であった欧米社会の目から見ると、日本人というだけで「非キリスト教文化圏の未開人=土人」にカテゴライズされる可能性がある、ということで、欧米に行ったことがある人なら、一度ならず嫌な目に会ったことがあるはずだが、今もそうした差別は厳然とある。

 というわけで、土人と蔑む言葉を口にするのはやめた方がいいと思うし、未開の側を開化済と思っている側が蔑むこと自体も回り回って自分に返ってくる可能性があるので、やめた方がいいだろう。土人といった本人が「大阪土人」と揶揄されているのだとしたら。また日本人の土人ぶりにゾッとした浅田彰が欧米で未開人=土人扱いを受けたことがあるのだとしたら。

 ところで、浅田彰は彼の言う土人の作った食物を食べて大きくなったことをどう自分の中で消化しているのだろうか。彼などはソイレント・グリーン的な完全栄養食を好んで食ってそうだが(すんません、イメージでゆうてますw)、今も浅田彰はそうした土人の国に住んでて、京都にお住まいになっているようで。この土人騒動をどう見てるのか、ちょっと気になる。

 しかし、かのスキゾキッズ浅田彰も来年で還暦か。自分も年をとったもんだな……。

10月5日の身辺雑記(仕事募集中)

 9月後半は10月から稼働するシステムへのプログラム納品のため、自分の可処分時間のほとんどを費やすことになり、ほとんど何もできなかった。その影響で、子供と接する時間が少なくなり、ほとんど相手をしてやれなかったためか、すぐに泣き出したり、ぐずったりするなど、不安定になってしまい、その対応も大変だった。

 9月は夏野菜が終わり、秋野菜の播種の時期でもあるのだが、ほとんど時間が避けなかったため、放置状態となり、ポットで育てていた苗はいつの間にか虫にやられていて全滅、補修が必要だった畑を囲う網も手遅れとなり、収穫間近だったトウモロコシがサルの軍団に襲われて全滅、と散々な目にあった。ここは冬は豪雪に見舞われるので、今から種を蒔いても、手遅れなんだろうなぁ。。。

 山もほとんどいけてなかったが、最寄りの森林組合で「腐っていたりしない限り、山から切り出した木を買い取る」という制度が始まるらしく、一度、少しでも持ち込んでみようかな、と思っているところ。事前にいろいろと書類を出したりしなくてはならず、面倒だが、少しずつでも動いていかないとこういうのは続かないもので。

 前々から予定していた引越しをそろそろやろうかと思っている。いろいろと調整が大変だが、こういうのはえいやっとやってまわんといつまでたってもできん。

 引越しに伴い、仕事場も変えることにしようとしている。滋賀南部から通えるところを探していて、私でお役に立てるところが見つかるといいのだが、45歳という年齢の壁はそれなりだろうから、心してかからないと。何かよい話があれば、どなたかご連絡ください。(在宅仕事も歓迎します)

 ブログもほとんど書けてなかったが、久々に身辺雑記を書いてみました。

網の補修が間に合わず、サルに侵入されて食い散らかされたトウモロコシの残骸
網の補修が間に合わず、サルに侵入されて食い散らかされたトウモロコシの残骸
四方に網を張っているのだが、長辺の方の中央部がたるんでいて、ここにもう一つ支柱を立てる予定だったが間に合わなかった
四方に網を張っているのだが、長辺の方の中央部がたるんでいて、ここにもう一つ支柱を立てる予定だったが間に合わなかった

所有林の確認がてら山に行ってきたが境が分からず困る

 相続で引き継いだ山林があるのは知っていたが、行ったこともない場所が大半で、まずは確認、ということで、いろいろ動いているところ。聞くと、ひとまず森林簿というので確認できるということを聞き、最寄りの湖北森林整備事務所というところにいって、森林簿を閲覧してきた。先日からコピーもOKになったとのことで、コピーをもらってきた。PDFにもしてもらえるようだが、この日はまだ出来なかった。

 この森林簿で全部わかるかというと、そうではなくて、かなりアバウトに線が引かれていて、実際のところ、現地に行くなり、近所の方に話を聞くなどしないとわからない。それでも、登記されている地番と照らし合わせるとおおまかにあの辺りにあるのだな、ということはわかる。

 しかし、現場に行っても、正直、よくわからない。特に問題となるのは境界で、聞くと、たいていはフクラシという常緑樹が植えてあるそうなのだが、その姿が見えない。境の木としては、スギ林の場合、ヒノキで一列に植えることで境としている箇所もあるとのことだが、この場所はそういうわけでもなさそうだ。

 他に尾根や谷筋が境となるとの話もあるので、地形と位置関係を照合して、なんとなくここかな、というのはわかったが、境については大変心もとない。全国でこんな状態になっている、ということは、もうその制度設計というか、仕組み自体に問題があるということなんだろう。というか、林業が未だ前近代をベースにしている、ということなのか。

 ひとまず、撮影した写真をアップしておきます。(所有林以外も含む)

枯れ木 所有林の確認
枯れ木があちこちにあって、倒木だらけでもあり、荒廃が進んでいる様子
岩場だらけの山1 所有林の確認
今回確認した場所はもっとも大きな面積のところだったが、岩が露出していて、植林する場としては不適格なようで、状態の良い木が少なかった。
岩場だらけの山2 所有林の確認
岩が露出する場所が多数。歩くのも大変。
倒木と小さな滝 所有林の確認
歩いていると小さな滝に遭遇。倒木だらけで荒れており、木をまたぎながらの散策となる。(所有林の範囲外)
けもの道 所有林の確認
道がいくつもあるので、人が通ったあとかな、と思いかけたが、まず人が来ないところなので、間違いなくけもの道。結構あちこちに走っている
鹿の食害跡 所有林の確認
多分鹿の食害の跡か。こうして皮をめくられると、もう杉の木は育たなくなるので、テープを巻いている人もいるが、そうして手入れしている人はごくごく少数。
小動物の顎の骨 所有林の確認
何かの小動物の顎の骨。ここで動物が死んでいた、ということか。
猟銃の薬莢 所有林の確認
HIT MASTERと書かれた猟銃の薬莢。そういえば、祖母と山を歩いていてい、猟師と会ったことがあるのを思い出した。
山のゴミ 所有林の確認
たまに増水する川の川沿いとはいえ、この高さまで来る可能性はないという位置にあった牛ふん袋
炭焼き小屋の跡1 所有林の確認
炭焼き小屋の跡もあちこちにあった。
炭焼き小屋の跡2 所有林の確認
炭焼き小屋正面から。真ん中が出入り口になっていて、この上に三角屋根の小屋が立っていた(はず)
杉林の中のケヤキ 所有林の確認
杉ばかりの木立に立つケヤキの木。数少ない広葉樹。
切り株が残る 所有林の確認
近所のおっちゃんによると、ここにはよいケヤキがあったが、祖母が頼まれて切ってしまったとのこと。写真では手前から3つほどまあまあの大きさの切り株があるので、そこそこ立派な木だったのか。
山中にある平地の杉木立 所有林の確認
急な斜面ばかりの山を登って行くとなだらかな場所に出てきた。急斜面の杉は状態がよくないが、ここは比較的よい状態。残念ながら所有林の範囲外だが。

老眼が気になりだした近視持ちの40代メガネ派は一度遠近両用を試してみるべき

 随分昔に買ったメガネのコーティングがすっかり剥げて傷だらけになってきたので、メガネを新調したいと思っていたのだが、ちょうど、右目の目尻が荒れる症状が出てきたこともあり、眼科を受診し、ついでに眼鏡処方箋も作ってもらうことにした。

 ところで、眼鏡派の人たちは眼鏡を作るのに眼科で処方箋を発行してもらう人はどれほどいるんだろうか。私は昔はメガネ店で全部やってもらっていたが、メガネ新調のタイミングで定期受診のつもりで眼科で眼の状態を確認してもらいがてら処方箋も、というのがよいのではないかと考えるようになった。

 そういうわけで近所の眼科を受診したのだが、提案されたのは、現在のと同様の近視用メガネ以外に、PC用メガネといって、遠方ではなく、ディスプレイまでの距離に最適化したメガネを作ること。私は仕事でディスプレイを眺める時間が起きている時間の半分以上にもなるので、なかなかよい提案だと思い、一時はこれに傾きかけたのだが、そういえば、最近老眼が進み、近くを見る時、わざわざ近視用メガネを外して確認という一手間がしょっちゅう発生していることを思い出し、そのあたりを相談してみたところ、遠近両用メガネを勧められたのだった。

 40代で遠近両用? 日頃、若作りするのも変に老成するのも気に喰わないのでだいたいにおいて歳相応がいいと思っている方なのだが、さすがにこの年で遠近両用というのはちょっと、という心理的抵抗が最初生まれたのは事実だ。しかし、いい感じに作られたのを試着してみると違和感はあるが、もしかしたらこれイケるのではないか、という直感も同時に生まれたのだった。

 遠近両用というと間に境目があって、なんかシニアな雰囲気が醸しだされるアイテムというイメージがあったが、最近は安物でも境目などはなく、見た目で遠近両方かどうかはまずわからないようになっているようで。

 遠くはメガネの上の方で、近くはメガネの下部分で見ることになるのだが、これに慣れるには相当時間がかかりそうだな、と思いつつ、これでもまだ自分にとっての新体験を求める心が残っている方なので、遠近両用にすることに決めた。

 さて、面倒なのは、メガネのチョイス。私は昔からこれが苦手。私の顔のパーツのつくり上の問題なのだろう、どうしてもメガネ店の店頭にあるメガネはたいてい私には合わず、まずは自分に合うやつを探しだすことから始めないといけないし、その数少ないメガネからお気に入り的なのを見つけるのは至難で、まあこれでええか、と自分的に落ち着くまで結構な時間を要する。メガネの流行とかあるらしいけど、そんなんどうでもええし、あまりメガネを主張しないごく普通のにしたいのだが、そういうのはむしろお高い値段帯のに多いようで、安物はなんか変なデザインのばかりだったりする。

 今回、適当に行き当たりばったりで数店舗立ち寄ってみたが、結構対応に違いがあったのも興味深かった。最初にいったのはチェーン店で明朗会計が売りらしく、別にそこで買ってもよかったが、もうちょい他店も見てみようと思って、次に行ったのが量販店だった。とにかくメガネの数が多く、少ない店員に多くの客が順番待ちをしていて、格安メガネも多く、いろいろ面倒だし、もうここでいいや、と思って、列に並ぼうと思ったら、えらい混んでいて、また面倒になって、次の店に行くことにした。

 ちなみに、最初に店員が勧めてくるのはだいたい店側が売りたい(利益率が高い?)やつらしく、店内には他に価格帯の下がるコーナーがあったりするのが面白かった。メガネ業界的に基本中の基本という感じなんだろうか。

 次はまた全然違う雰囲気で、メガネの点数は少なく、高級路線を標榜している雰囲気。私のヨレヨレのシャツを見て、すぐに何かを察したらしく、ことあるごとに「失礼ですが……」みたいなことを言ってくるのだった。こんな田舎でこんな商売のやり方でやっていけるのかいな、と思ったが、要するに今話題になってるPCデポのような商売で、高齢者向けに特化してやってるってことなんだろう。とにかくワンランク上のを選ばせるための口上をいろんな形で述べるのがおかしかったが、もうここに足を向けることはないだろうな。

 すっかり面倒になった私は次に行った店で簡単に選んで買ってしまったのだった。メガネの点数も少なく、小規模の店だったが、私以外に他に客もいないし、店員もうるさくまとわりついてこないし、まあこれでいいか、というのも見つかったので、それをチョイスして購入。

 慣れるまでに時間がかかるだろうと思い、しばらくは今までのと併用しようと思っていたが、意外と一度も併用はしていない。車の運転も特に問題はない。ただ、たまになんかボヤケるな、と思ったら、首の姿勢を変えるために時々顎を出し気味で運転するクセがあるようで、そういう場合にメガネの下部分を通して見るためボヤケることに気づいたが、これもだいたい慣れた。

 今まで電車内の読書はいつもメガネを外してやっていたが、遠近両用だとメガネをかけたままでいいので、これは便利。一番心配していた目の疲労も、そんなには変化がないようで、遠近両用にして正解だった、ということになりそう。

 というわけで、近視持ちの40代でメガネ派の人は遠近両用を一度試されることをおすすめしておきます。

福島ひまわりプロジェクトの花がやっと咲いた

 今年も福島のシャロームさんの「ひまわりプロジェクト」に参加し、種を送ってもらって、2箇所に分けて植え、なんとか花が咲いた。

 今年もポット苗で育ててから定植するやり方にしたのだが、今年はなぜか最初に方に植えた株の葉が縮んでしまい、それらの育ちが悪かったため、改めて、植え直したのだった。さらに、いろいろあって、播種が遅れたため、開花までいけるのか気をもんでいたが、無事花が咲いたところで一安心というところ。

 写真は元水田だったところに植えてみた分。粘土質でうまく育つか心配だったが、それなりに肥料をやったりして、なんとか育ってくれた。

 この場所では定植したのが、旅行前日の夕方で、暗くなる中、あわててやった記憶があるので、7月上旬に定植した、ということになる。播種も6月の終わりごろだったかと思うので、遅めの播種でもこうして8月中に開花までいけるということが分かった。

 実のところ、定植時の苗は弱々しく、場所も粘土質だったので、今年は採種は厳しいかもと観念していたが、このまま鳥などにやられない限り、なんとか採種までいけそうで、よかった。

福島ひまわりプロジェクトのひまわり
福島ひまわりプロジェクトのひまわり