「育児」カテゴリーアーカイブ

もうすぐ一歳

 うちの赤子がもうすぐ一歳になるのだが、ふと、「赤ちゃん」という言葉は何歳何ヶ月まで使えるのかと思って、考えてみた。やはり、赤いから赤ちゃんというわけなので、赤みがなくなってきたら赤ちゃんじゃなくなってきた、ということではないか、とまずは考えたものの、新生児のうちから赤みなどなくなっているわけで、よくわからんなー、というところまで考えてから、何でもすぐにググる悪い癖を発揮して、調べてみた。ざっと見たうちで、赤ちゃん=乳児とすると、乳児とは「児童福祉法第4条および母子保健法第6条の定義では生後1年未満の者」とされているので、だいたい1歳ぐらいが目安ではないか、という意見があった。

 乳児が法律用語では生後1年未満の子のことを指すとは知らなかったが、今、プロフィールに「乳児育児中」などと書いているので、書きなおしておかないといけない、などとどうでもいいことを思いつつ、そういえば、ほっぺたが赤くなることはよくあって、大人でも赤くなりやすい人はいるが、赤ちゃんは皮膚が大人よりは薄いので赤くなりやすい、などという記載もあった(真偽は知らんが)。

 ただ、確かに生まれてすぐはかなり赤いので、そのイメージで赤ちゃんとざっくりいうことになっていると理解しておけばよいのではないか、とここでは安直に結論しておく。

 というわけで、一年過ぎても赤ちゃんと言っても全然構わないのだが、そろそろ初めての誕生日が近づいてきたこともあり、我が家では「もうすぐ赤ちゃん卒業だね~」などという会話がちらほらとなされるようになってきた。

 この怒涛の一年を振り返ってみると、子供の成長速度には緩急があり、ぐんぐん成長する時とやや停滞する時があるように思ったのだが、実際のところはどうなんだろう。

 うちの子は比較的向こう見ず系らしく、机の下をくぐろうとして服が突起部にひっかかってにっちもさっちもいかなくなって泣くことが数回はあったが、懲りずに今も時々くぐっているし、寝返りも、怖がる子も多いらしいが、どんどん挑戦し、何度かのトライアルであっさりとやってしまった。しかし、なぜかハイハイに至るまではやや時間があったように思う。いくらかふくよか系ではあるので、身体が重めで、ハイハイする筋力がなかったのかなと思っている。そういえば、ハイハイまでは「飛行機ブーン」と呼ばれる身体を反り返らせるポーズをしょっちゅうしていたが、あれは一種の筋トレだったのかもしれない。

 その後、ちょっと前にどこにもつかまらずに立てるようになり、これは歩けるようになるのも時間の問題だ、と思う間もなく、あっという間に家中を歩けるようになってしまって、行動範囲が広くなり、諸々準備が追いつかない状態が続いている。

 この一年、鼻風邪や胃腸風邪が長引いたりする程度であまり病気らしい病気はしなかったが、それでも病気や怪我をしないか心配の種は尽きない。しかし、あまりケアしすぎてもいかんのだろうなとも思うし、この辺りの按配は各家庭でいろいろなんだろう。特になんでも口に入れてしまうのには閉口してしまうが、子供はこの時期に様々な細菌を取り込んでいるので大目に見ていい説を私は割りと信じていて(ウクライナのある先生も同じことをゆうてたので、この説は国際的常識だったりするんかも)、あんまりひどいのは口から取り出すが、過干渉にならないように気をつけている。少々大げさかもしれないが、判断基準は「人類の歴史」で、過去の人類がやってきたようにやってれば大概大丈夫だろう、ぐらいの気持ちでやっている。もちろん、過去の歴史上には拡散されてなかった放射能のことや様々な人工化学物質のことは念頭に置いておかないといかんとは思っているが、人類のうちの多くはそれなりにそれらと共存できるのではないかと根拠なく思いつつ過ごしている今日この頃である(というか、そうとでも思わないと、あるいは、そう思っていることにしておかないと現代社会は生きていけんのかもしれない)。

 ワクチンについては、定期接種のはひと通り接種しているが、任意のロタウイルスのワクチンをどうするか、非常に悩んだが、うちではやらないことにした。定期接種になっていない、ということそれ自体が大きな理由であるが、まあまあ高価であることも決め手だったかと思う。B型肝炎は任意だが諸事情考え、一応やっておいた。

 生後ずっとあまりグズることはなかったのだが、最近、グズることがよくあり、それに応じて、こちらもイライラすることも多くなってきた。とにかく自分のペースで生活できにくくなるのが、育児の大変なところ。もっとも、無駄に年をとってからの子であったことが多分幸いし、精神的にはさほど苦ではない。正直、育児を義務的に捉える面が自分にはあったが、今はもうなるようにしかならんと観念しているし、あまり取り越し苦労をしないようにして、これからも適度に心配性で、適度に無責任でやっていこうかと思ったりしている。

赤子のいる生活

 しばらく更新をサボっていたが、久々のエントリー。

 長らく嫁さん&子どもと別居状態が続いていたが、先日二人が無事(?)家に戻り、赤子と久々に再会した。会った瞬間泣かれたらかなわんな、と思っていたのだが、マジマジと見られる程度で、泣かれはしなかった。今は遠距離でもスカイプなどでビデオ通話ができるので、忘れられることはなかったようだ(と信じたい)。

 赤子は先日、10ヶ月健診に行ってきたところで、いくつか心配な面はあるが、大きな問題なく育っているようだ。赤子のいる生活というものは、毎日が成長の証を発見する日々で、これがリア充ってやつか、と時に思わないでもないが、実際のところはそんな感慨に浸る間はほとんどなく、時と場所を選ばずに排出される糞尿の処理、寝付いたと思ったらデカい音量で鳴る行政の有線放送の時報で起きてしまったり、なぜかわからんがグズりだしたりすることへの対応に追われ、こちらの意向などお構いなしにペースが乱されまくる毎日で、なるほど、仕事で外に出てる方がよほど精神的には楽、っていうのも実感しつつあるところで。

 ただ、やはり赤子のいる生活というのは、何者にも代えがたいものがある、というのも確かなことで、自分たちがいないと確実に死んでしまうであろう存在が自分たちを頼って、泣き喚いたり、満面の笑みを浮かべてこちらにハイハイで向かってきたりする様子などを見るに、その希望の塊が親に与える影響というのは、知識としては知らないではなかったが、自分の場合、経験してみないとわからない類のものだったように思う。

 小学校の卒業文集に独身主義で行くとか書いてたぐらいなんで、子供はもちろん、結婚もするつもりはなく、40過ぎまでそういう風に生きてきたのだが、一転して、こうして妻子を養う立場になったため、特に経済面でなかなかきついものがあるのは確かで。とはいえ、ウクライナなど生活するだけでも大変な地域に一時居住し、今も過疎地で日本では不便な地域に住んでいる経験上、もはやなるようにしかならない、という良くも悪くもの居直りの境地にはいて、ずっと日本の都市圏で生活してたらこうはならなかったんだろうな、と思ったりもする。

 結婚に対するネガティブなイメージが流布され、結婚しないまま年を重ねても、社会的な圧力を受けることは以前よりは少なくなったし、かつて結婚することで得られた様々なメリットも、独り身で快適な生活が営めるようになって、かつてほどではなく、むしろ今風の感覚ではデメリットの方が多いとすら考える向きもある。そんなわけで、こういう時代にあって、あえて結婚し、子供を作って育てるのは割にあわないと思うのも仕方がない面もあろうかと思う。ただ、古来営まれてきたこうした生活をすることで得られる精神の平安がどうやらあるようだ、というのは、特に結婚する気がない人には伝えておきたいなぁ、とかつての自分に問いかける気持ちで思う。

 なんだが、久々でこういう文脈で書くつもりはなかったのだが、このままあげときます。

ウクライナの紙オムツ事情

 日記も何も三日坊主になりがちな私ですが、今春、このサイトを立ち上げた時以来のブログ投稿マイブームが続いております。硬めの話題が多いですが、育児中ということで、ウクライナの紙おむつ事情について軽い記事を書いておきます。(写真はダメ元で聞いてみるとOKとのことで許可を得て撮影しました。バザールとかだと嫌がられることが多いのですが)

 布オムツは気になるものの、相変わらず紙オムツのお世話になっているわけですが、ウクライナでも変わらず利用しております。オムツのストックが切れそう、とのことで、近くの店に買いに行ったところ、下の写真のような光景が眼前に出現し、大いにびっくりしました。

ウクライナの紙オムツコーナー
ウクライナの紙オムツコーナー

 ウクライナで商品に日本語がそのまま書いてある商品は、シャレで「武士道」というラベルのついたコーヒーとかそういうデザイン的なのを除くとあまり見かけることはありません。

ウクライナ語で書かれたメリーズの広告
ウクライナ語で書かれたメリーズの広告

 広告イラストの中でウサギが「柔らかい」と寝転んでいます。メリーズのロゴの下には日本製と誇らしげにかかれています。日本製を強調すると売れるんでしょうか。よく見ると広告はウクライナ語で書いてあり、こういうのはロシア語のを使い回ししがちのところですが、メリーズの担当者さん頑張っておられるようです。

グーンの広告
グーンの広告

 隣にはグーンのコーナーがあります。こちらの広告はロシア語でした。ただ、いずれもオムツそのものは日本で作られたのがそのまま持ち込まれていて、隅から隅まで日本語でした。

 そして、その隣はオムツコーナーによく行かれる方なら分かると思いますが、ムーニー・・・、ん!?、ムーミーとあるぞ、まさかムーニーのパチもん? でも、なんかムーミンの絵が書いてあるし、何だろうと訝しく思いつつ、広告を見てみると……

ムーミー(Muumi)というオムツ
ムーミー(Muumi)というオムツ

 フィンランドが誇るムーミンをキャラクターデザインに起用したフィンランド製のオムツで、謳い文句には「フィンランド製エコオムツ」とあります。フィンランドはIT産業が盛んになるまではパルプ産業が経済を支えていた面があるようですが、今もロシア語圏を商圏としていて、こうしてウクライナまで進出しているようです。ただし、パッケージの言語はフィンランド語のままで、日本のと同様ローカライズまではしていないようです(広告もロシア語)。

 ちなみに今、ググって知りましたが、フィンランド語でムーミンはMuumiでムーミと読むようです。しかし、フィンランド人作者はスウェーデン語話者でオリジナルの小説はスウェーデン語で書かれているのだそうで、そちらはムミンとなってるとのことです。

パンパースコーナー
パンパースコーナー

 こちらはパンパースコーナー。当地では紙オムツのことを「パンペルス」と呼びます。記憶によれば、日本でも長らく紙オムツのことをパンパースと読んでいたように思います。この通り、店内でのシェアもNo.1です。しかし、驚いたのは、当地のパンパースと日本のパンパースはほとんど別物だった、ということです。日本のパンパースはそれはもう漏れが少なく、お気に入りのメーカーの一つですが(というか、日本のはどこのを使ってもまず漏れませんが。大きな声では言えまえんが、某チェーン店の外国製の以外はハズレたことはありません)、粗悪なのを使ってみると、日本の状況がいかに恵まれているかが分かります。

 ちなみに価格は現地パンパースは日本のと同じぐらい、日本製のは1袋だいたい400グリヴナ程度なので、3500円ぐらいでしょうか。ちょっと手が出ませんね。

ハギーズというメーカーのオムツ
ハギーズというメーカーのオムツ

 というわけで、現地価格でリーズナブルに買えるこのメーカーのを使うことが多くなってる、とのことです。聞いたことのないメーカーですが、どこのなんですかね。

 なお、今回訪れた店は、別目的で行った時についでに撮影したため、ここでオムツを購入したわけではないのですが、市場ではもっと安い商品があるようです。

 以上、軽めの記事、いかがでしたでしょうか。時々、こういうのも挟み込んでいきますので、たまにでも思い出して見に来てやっていただければと思います。

赤子が電車内で大量にミルクを吐く事案が発生

 ウクライナ情勢が目を離せず、ブログ更新が滞っているが、昨日、初めてのプチ父子旅行をしたので、まだ新鮮なうちにそのことを記しておきます。

 プチ旅行といっても京都まで往復しただけだが、滋賀北部までは2回乗り換えが発生する場合があり、今回の帰りは特に、割りと丈夫だと思っていた赤子が電車内で急変し、この距離の遠さ、時間経過の遅さにやきもきしたのだった。

 結論から言うと、普段飲みなれない粉ミルクの授乳の仕方に問題があり、電車内で大量吐乳と相成った。もう6ヶ月近くになる赤子だが、まだ授乳後にいくらか吐くことがあり、普段から少々飲み過ぎる気があること、粉ミルクの場合は適切に量と時間を調整しないといけない、ということを失念していたせいだった。

 だいたい赤子とお出かけするときは、家を出る直前に授乳することが多く、今回もそうした。電車に乗り、流れる景色を見たり、車内を見回したり、割りとゴキゲンなまま京都到着。まず駅前のヨドバシカメラに立ち寄り、トイレにいってオムツチェックをしていると、早速グズったので、一回目の授乳(200ml)。前の授乳から三時間ほど経過していたものの、結果として、これがそもそも早すぎたようだ。

 その後、ひと通り必要な買い物をし、書店に入って、さあ立ち読みタイムだといろいろと物色しようとしたら、またグズりだしたので、前の授乳から結構時間も経過していたこともあり、トイレに行って二回めの授乳。これも自分としては十分時間が経ったと思っていたが、久々に都会に出てきて、人やモノに酔って感覚が麻痺してたのか、三時間も経ってなかったようだ。多すぎるかもと思ったが、200mlをあっさり飲み切る。

 この200mlについては、粉ミルクの単位が100ml分で小袋になっており、100mlではいつも足らないので、200mlでやってしまうのだが、そもそもこの200mlも多すぎ、という話も。途中で止めればいいのだが、自分でもういいと離すこともあり、タイミングは未だにようわからん。

 今回、授乳準備やオムツ替えにはヨドバシカメラの多目的トイレを使わせてもらった。最初に行った階のが、我ら懐事情の厳しい親御さんの味方・西松屋のすぐ隣にあって、いつまでも使用中で空く気配がなく、ちょうど清掃のおばさんが出てきたので尋ねると、上の階にもあるとのことで、さっそく行こうとするが、ベビーカーでひとつ上に上がるためにまたエレベーターに乗るしかないのか、エスカレーターを横目に見ながらしばし迷っていたところ、ちょうどベビーカーでエスカレーターをあがる人がいて、やっぱそりゃやるわな、と自分もそのまま乗る。そうして上階の多目的トイレに直行すると、ちょうどさっきの清掃のおばさんが掃除を終えて出てきたところで、うまい具合に空いていた。

 今回、授乳目的なので、こういう場合、授乳室を使うもんなんか、と一瞬思ったが、授乳室というのは母子のための部屋で女子トイレのテリトリーにあり、自分はそこを使ってはいけない側の人間であることを知る。まあ当たり前だわな。

 ちなみに京都のヨドバシカメラでは多目的トイレは4階から7階にしかないのだが、多分何か理由があるんだろう。あと、階によって多目的トイレのレイアウトが違い、レストラン街の階のには嘔吐専用と思われるトイレも併設されているとか、オムツ交換台も縦開きのと横開きのがあるとか、一般的にはどうでもいいだろうけど、自分的にはちょっと興味深い発見があった。また、授乳自体もその部屋でやってもいいが、各階に一部屋しかないので、トイレを出たとこの待合コーナーとかでやるのがよさそう、というのも小さな気付き。

 買い物中は概ねゴキゲンで時々寝入ったりもして、ちょっと遅くなったか、と思ったが、電車に乗って、帰途につく。車内は混雑というほどではないが、ベビーカーの置き場にやや困る程度には混んでいて、折りたたんで乗るべきだったと思ったが、もう身動き取れず、自分自身を折りたたんでしまいたくなった。しかし、そうするうちに座席にも空きが出てきて、ベビーカーだと出入口そばが便利なのだが、そこは空く気配がなく、車両連結部近くの座席を確保。

 さて、買ってきた本でも読むかと思いながらボーっとしたりしていたところ、突如赤子がマーライオンのごとく白い液体を大量に吐く。思わず「ウワー、大丈夫か」などと静かな車内で声を上げるほど狼狽し、赤子もベビーカーもビショビショ、立ち上がって正面に立った私も2発目をまともに受け、お腹あたりにそれなりに浴びる。ちょうど電車が駅に到着したところだったので、かばんをひっつかみ、途中下車。とっさに座席に置き忘れた本を届けてくれた高校生ぐらいの方、ありがとう。床もいくらか白濁させてしまったのにそのまま下車してしまい、残った方やJRの方にはご迷惑をおかけしたことと思います。申し訳ございません。

ベビーカーについた吐乳
ベビーカーについた吐乳

 初めての事態で大いにパニクったが、何はともあれ嫁さんに電話。話しているうちに、熱はないし、赤子の具合もぐったりしてるとかはなく、おとなしいときの赤子の普段の様子で案外普通にしているので、このまま病院に直行とかも考えたが、ひとまず帰宅することにする。

 次の電車まで10分、駅の多目的トイレに行ってる時間はなさそうで、そのままプラットホームの椅子にオムツ替えシートを敷いて、裸にして身体をタオルで拭いてやり、なんとか着替えが終わったところで電車が来て飛び乗る。

 今回、着替えは一度させていたが、もう一枚念のため持ってきていたのが役に立った。あと、これはいらんやろと思いつつも持ってきた抱っこひももベビーカーがびしょ濡れになったため、出番がやってきて、活躍。こちらが心配する様子が伝わったのか、赤子は神妙な顔つきをしていたが、そのまま変化なく長浜まで到着。

 長浜からの電車は結構混雑していたが、まずいことに赤子がグズりだした。隣の男性がちらちらとこちらや赤子を見たりしているのを目の端で確認しつつ、かばんの中のアイテムを探すと、先ほど作っておいた麦茶を薄めた哺乳瓶が見つかり、とりあえず咥えさせると静まった。また吐くといけないので、途中で離すとまたグズりだすを2,3度繰り返し、結局、100mlを完飲。

 そうするうちに駅につき、周囲の人に謝りつつ、下車し、帰宅。家に帰って、まずは身体を洗い、授乳してもらうとまた大量に吐いた。しかし、母子はうろたえることなく、淡々と事態を処理。赤子も再度洗ってもらい、上がって着替えて、いつものように飛行機ブーンをしたり、あちこち転がりまわってしてくつろいでいたのだった。

 やっぱり母は偉大なり、ということで。

<<本日の教訓>>

・いつもと違うことをするときはそれなりの準備をせよ。
粉ミルクの量と時間間隔は守るべし。一方、多めにグッズを持っていったのは正解だった。

・こういうこともあるので、赤子を公共スペースに連れて行く時は赤子の向きに注意を払うべし。
いきなり吐くことがあるので、特に電車内では人がいる方向に向かわせず、汚い髭面で抱っこひもで自分に向けておくのが無難かも。

「赤ちゃんの泣き声分析器 “Why Cry” ( ホワイクライ )」使用感想

 毎日とはいわないが、平日もできるだけアップしようと思ってたけど、さすがに乳児持ちにはちょっと無理なようだった。うちの赤子は比較的手のかからない子みたいで、夜も昼もよく寝てくれるし、泣く時も「腹減ったー」か「オムツ替えてー」か、でなければ、たいていは「眠たいー」で、「さみしいからかまってー」もあるようではあるが、だいたい前3つのうちのどれかであって、あまり悩まされることはなくなってきたのだが、この前はなぜかぐずりまくって、全然寝てくれず、困り果てた。

 子供を持って初めて知ることは多々あるが、「コリック」なる現象があるなんていうのは知らなかった。「たそがれ泣き」ともいうようだが、主に夕方頃に赤さんによってなされる何をしても泣き止んでくれない謎の現象のことで、うちでもたまに起きる。某CMで「疳虫(かんむし)」という言葉は聞いたことはあったが、これが何のことなのかわかってなかった。

 この現象に立ち会った当初は戸惑ったが、どうしようもないときはしばし「放置」するのが親子双方にとっての精神衛生にはいいらしい、というのがわかってきて、ちょっと間を置いてもそのままなら、またなんか試みて、みたいなことをしつつ、なんとかやり過ごすようにしている。執拗なグズリが翌日に持ち越されることは幸いほとんどない。

 育児書を読み漁る時間もないので、手近な雑誌を読んだり、ネットで安易に検索してしまっているのだが、そして、それらはそれなりに有効だったりもするのだが、コリックのことは赤ちゃんの泣き声分析器の取説で初めて知ったのだった。この取説では、コリックの原因は、お腹にガスが溜まって気持ち悪いから、などの可能性もあるが、諸説あって、原因は一つではない、という一般的説明を述べつつ、「過度の刺激」説というのを取り上げていて、その原因を「なだれのように押し寄せるその日に体験した快適、または不快な物事や刺激等による緊張の積み重ねから開放されるための一つの形」と説明している。毎回、これで説明がつくわけではないが、確かに外出後や誰かと会った後にこの現象が出ることが多い気はしていて、大人でも初対面の人と会う場合などは多少緊張するわけで、この説明に一理ありそうな気が結構している。つい先日の泣きも、初めての外泊を伴う外出の後だったので、今までで最大規模の泣きだった。

 泣き声分析器は、赤子が生まれる直前にリサイクルショップでベビーバスを物色していたところ、ちょっと昔にニュースで見たことのある「Why Cry」という製品がジャンク扱いの値段で売られているのを発見し、ものは試しと買ってみたもので、使ってみた感想としては

・分析が完了するまで時間がかかることがよくある
・赤ちゃんの泣き方がそうひどくない場合は結果が出るまで待てずスイッチオフしてしまうこともしばしばだった。
・しかし、毎回同じ結果ばかり出す、とかではなく、割りと当たってる感じで答えを出すことが多い気がした。

 分析結果は「空腹」「退屈」「不快」「眠気」「ストレス」の5つのどれかに赤ランプがつく、というもので、このマークがいかにも日本のマーケティング&洗練がされ尽くしたかわいげのあるデザインセンスとはかけ離れた、かなりシンプルな赤鼻の顔マークであるのがちょっと面白く、製品裏を見ると「Made in Spain」とあり、スペインのセンスか! と軽く驚いた次第で。

 この機器がなくても困ることはないだろうけど、特に新米ママ・パパが子供が新生児の時に使う分には無駄にはならないんじゃないかと思う。赤ちゃんの泣きの原因なんて、よく知らないし、とにかく毎日が必死なんで、こういう見方もあるんか、ぐらいの参考程度にはなって、全く期待はしてなかったのが、意外にもいくらか役には立った。今やスイッチを入れることはほとんどなくなったが、ベビー用品のレンタルショップのラインナップの一つとか、何らかのサービスで数日だけ借りて使う、という用途に向いている気がする。運が良ければリサイクルショップでジャンク扱いで出てるのを見つけらるかも? 一応、アマゾンでは現時点では中古で1000円ちょいから出てるようです。