草刈り人足

 毎年、この季節になると自治会で草刈り人足が行われる。「河川愛護」という名目で、草だらけの河原に降り、みんなして草刈機で伸びに伸びた草を刈っていくのだが、遠目に見ると一様に見える河原も、ところどころに岩があったり、流木が草に隠れてたりして、草刈機の刃がひっかかることがあって、なかなか気を遣う。

 刃がひっかかると刃を傷めるというのと、草刈機が暴れて危ない、というのと、「カチン」という嫌な音が鳴る、などなどで、できるだけ刃をひっかけないようにしたいのだが、あんまり注意深くやっていたのでは作業が進まない。なので、それなりのスピードを維持してやっていくことになるわけだが、ずっとやってると疲れて注意散漫になるし、他の作業者と重ならないように周囲に目を配る必要もあったりなどで、ただ延々と草を刈る作業ではあるが、いろいろとコツがある。

草刈機の刃
(※草刈り用の刃。そこそこの太さの枝も切れるが刃が傷むので切らない方がいいみたい。コンクリや石のあるところではナイロンヒモで草をしばき倒すやり方だと楽にできるのでそういう作業をしたい場合は刃を付け替える。)

 私などはせいぜいこの日と他に2、3日家の周囲の草を刈る程度なので、草刈機の扱いに慣れた頃にシーズンが終わってしまい、毎度、使い慣れないうちはいらんところに力が入ってしまって無駄に疲れてしまうのだが、草刈りの達人たちは私のように無駄に振り回したりせずに上手に身体を使って刈っていくので、難しい斜面などはそういう方々が担当することになり、私は比較的平坦なところをダーっとやっていくことになる。

 この草刈りが河川愛護とどう結びつくのか、疑問がないわけではないが、こうして河原に降りて作業をすると、かなり上流部ではあるにもかかわらず嫌でも目につく様々な種類のゴミを見るにつけ、やはりポイ捨てはいかんなぁ、というありきたりではあるが、ごくまっとうな感慨に浸れるのも効用といえば効用で。

 河原をやったあと、100m四方ぐらいのまあまあ広い耕作放棄地もついでにみんなで草刈りするならわしになっていて、ここは凹凸が少ないので比較的楽ではあるのだが、とにかくだだっ広いので、これはこれで大変ではある。

イノシシの遊び場
(※イノシシの遊び場。ツイッターで大学の後輩が教えてくれたのだが、「沼田場(ヌタバ)」というのだそうでウィキペディアによると「体表に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために泥を浴びる場所」とのこと。確かにちょいと立ち寄りたくなるイノシシのスタバってとこかもw)

 都市部と比べると地域でこうした共同作業をすることは多いのだと思うが、それでも昔に比べると回数は減っているはずで、こういう時に地域の人といろいろと話すのもそれはそれで有意義ではある。あまり村のことには関われていないが、いろいろと村にも常時動きがあって、一住人としてそういうのを知るのも大切なことで、今後もこういうのはサボらずに出来るだけ参加するようにしていきたいところ。

草刈機の取手
(※草刈機の取手部分はいくつかの形状があり、私のは斜面をやるのに向いているのだが、あまり有効に使えていないw)

※アイキャッチ画像は刈るに忍びなかった花。ハチやチョウが蜜を吸いに来ていた。